75歳の男性Aさんからある日、お電話を頂きました。
「私は75歳ですが、結婚できますか?」
私はこの仕事を始めて7年になりますが、75歳の男性のお世話は過去に経験がありません。
「お世話できるかはお会いしてお話を伺ってから決めさせて頂きます」とお返事しました。
彼にとっても、仲人が私で良いのかを見極めて頂く必要があります。
婚活中は報連相をマメに行っていただくことが成婚への近道だと思うので、会員さんが相談したいと思える仲人であることがとても重要なのです。
実際にお会いしたAさんは大変若々しく、紳士でお話もとても楽しい方でした。
婚歴は再々婚で、子供さんは何年も連絡を取っていないそうです。
「結婚したいと思ったきっかけは?」とお聞きしましたところ、昨年末に体調を崩して入院した時、保証人がいないと入院できないことを知りました。
やむを得ず、甥っ子さんにお願いして保証人になって頂いたそうです。
その時、思ったそうです。
こんな時、困る女性もいるはずだ!と
お互い寂しい者同士で、支えあって、楽しく暮らしていける相手を探したい!と結婚相談所での活動を決意したのだそうです。
そこで、「春日井市 結婚相談所」で検索したら「結婚相談所ハーモニー」がヒットしました。そして、頂いたお電話が冒頭のお言葉でした。
そして、入会、登録。
いざ活動開始です!
Aさんの希望は
① 籍を入れる事
② 自分の家に引っ越して来てくれて、同居すること
③ 容姿は問いませんが性格の明るい人
「最近は籍を入れない事実婚や、同居しない週末婚なども多いと聞きますが、普通の結婚生活が出来て、毎日、一緒に食事をしたり、出かけたり、同じ体験をして、余生を
楽しく暮らしていける人を希望します」との希望でした。
正直、私の当時の気持ちは「良いご縁に恵まれるのかしら?」と期待より、不安の方が大きかったことを思い出します。
しかし、その不安は鳥越苦労でした。
活動を始めてすぐに、Aさんからお申込みをした女性とのお見合いが成立しました。
それも同時にお二人も!
初お見合いだけ同席しましたが、流石、婚歴2回、人生の経験も豊富なため、若者より断然コミュニケーションがお上手だと感心しました。
しかし残念ながら、お二人ともお見合いの後、1度デートにでかけただけで、お付き合いは中止となりました。
おひとりは今のご自身の家を離れたくないと仰ったそうです。
おひとりは大変大人しい方で意思通が難しいと感じたそうで、Aさんからお断りしました。
そんなことの後、またお申込みをした女性とお見合いが成立しました。
それがのちに成婚に至る72歳Fさんです。
Fさんはご主人に他界されて、長く暮らした故郷の家を処分して、名古屋の息子さんを頼って出てきて、名古屋の賃貸マンションに一人暮らしをして、数年経過したところとの事でした。
その間一人は侘しく、心細くて、このまま一人の余生は寂し過ぎると感じ、毎日些細なことに笑い合い、お互いに支え合えて、楽しく暮らせるパートナーが欲しいと強く思うようになり、息子さんが懇意にしていた仲人さんの相談所に入会されたそうです。
お二人は本当に短期間で意気投合していきました。
私のところにはAさんから事細かに報告の電話が入りましたので、私はAさんの不安をFさんの仲人さんにお伝えして、Fさんのお気持の確認をお願いしました。
またFさんの不安は仲人さんから連絡を頂き、Aさんのお気持の確認をしました。
解決出来ていきました。
そして、なんと出会いから2か月でAさんからFさんにプロポーズ、そして成婚退会の運びとなりました。
私の経験上、最速です(笑)
退会届の時にお二人でお越しになりましたが、お互いの目線や眼差しに、お互いを思いやる気持ちが伺え、本当に信頼し合えていると確信が持てました。
実はFさんには大変裕福な男性からもお申込みが来ていましたが、Fさんはお見合いすら承諾しなかったとお聞きしていましたので、「Aさんにお決めになった決め手は何ですか?」とお聞きしたら、「お金は少ないけど、お話していたら楽しくて、それに男気があるところに惹かれました」と仰いました。
「男気」良いですねえ!
令和にはあまり聞かない言葉かもしれません。
またAさんにも同じ質問を投げかけました。
すると彼は「とにかく一緒にいると楽しいのです。これから色々な所に出かけて、同じ
体験をしたいと思います。今までは一人の侘しい食事でしたが、同じ献立なのに数段も美味しいと感じるのです」とお話しくださいました。
これが75歳男性と72歳女性の婚活成婚秘話です。
人生100年時代です。
人生を心身ともに健やかに、楽しく、豊かに暮らせるパートナーが欲しいと思ったら、
何歳からでも行動すれば良い!と今回の経験で強く感じました。
そして、そのお手伝いができるこの仕事を誇りを持って邁進していきたいと改めて感じさせて頂きました。
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